連続テレビ小説「べっぴんさん」

勤務時間の変更で、ほぼ全て見ることが可能になった。半年間の放送を完走するのは

格別で、ストーリーの進行と共に積層してゆく時間を感じることが出来た。これは

大河ドラマなどの長期番組を視聴した際の特権と思っている。背景となる時代が

現代に近い為に視聴者が共有する部分も多くなり、主人公すみれは私の祖父母の

世代、さくらが父母の世代、そして藍が我々とほぼ同じ世代なので懐かしさを覚える

瞬間が度々あった。

キャラクター達の歳の取り方は自然で、リアルな人生を眺めているような気分になった。

若い頃に見てもこれほどには共感しなかっただろう。自分の体験が結構重要なのである。

最終回、カラオケで「ギザギサハートの子守唄」を歌うシーンがあり、おや、と思ったのだが

キアリス35周年が1983年辺りで全然おかしくない。もう少し昔の話と思い込んでいたが、

実はかなり我々の人生と重なっていたのだった。あの時代の祖母の姿を思い(祖父は

既に故人だった)、彼女が感じていたであろう幸せを想像してみる。すみれたちとは

違い田舎で農作業の毎日ではあったが、沢山の孫に囲まれて不幸であった筈はない。